グランメゾン東京のセリフから感じたこと
木村拓哉さんが、料理人として3つ星レストランを作るお話、グランメゾン東京をNetflixでみていました。その時のセリフが印象的でした。
俺達の仕事は、徹夜しようがどんだけ試作品をダメにしようが、そんなことお客様には全く伝わらないんだよ!!お客様が食べた時に、「美味しい」と言ってくれることがすべてなんだ
青年海外協力隊もそうですが、木村拓哉さん言う「そんなこと」、つまりプロセスってまったく伝わらないなーと思いました。伝わらない相手は、日本人など国際協力に興味がある人たちです。
伝わらないことを嘆く必要はない
料理人さんは、どんなに頑張ってもまずければお客様は来店してくれません。逆に、どんなに手抜きしようが美味ければ来店してくれます。青年海外協力隊も、結果がでなければ、自分自身もまわりもモチベーションが下がり、継続するのが難しくなります。どのような仕事であれば、結果がすべてとは納得せざるを得ないことです。
しかし、結果が出ないことは無意味かというとそうではありません。グランメゾン東京でも、木村拓哉さんや及川光博さんたちは、新商品開発を徹夜したり、色々なところで試行錯誤するのですが、その生き生きした顔が印象的でした。
プロセスをいかに楽しめるか
結果がすべて。ではその結果はどうやったらだせるのか?それはプロセスを楽しめるかがキーポイントになるかと思います。
どんな仕事であろうと、やはり努力だったり工夫は必要です。それらを嫌々やるのか、嬉々としてやるのかには雲泥の差があります。
青年海外協力隊事業は、見知らぬ国で・肌の色・宗教・食文化など、95%が違う環境でプロジェクトを進めます。うまくいくことなんて、100の内2か3あるくらいじゃないですか?
でも、そのうまくいくこと、嬉しいことが2とか3があるから続けられるし、やめられないんですよね。
僕は、自分であの2年間の活動は失敗だと思い、大きなコンプレックスというか挫折感をもって帰国しました。だから、帰国して12年経ったいまでも、やり残りしたプロジェクトを続けることができています。
あのときの2年間は結果をだせませんでした。でも、帰国前のさよならパーティーで、同居のママから「ユウスケのお陰でこの2年間、お腹いっぱいにご飯を食べることができた」と言われた時、救われた気がしました。自分を少し許せた気がしました。
僕の仕事は漁師の所得向上でしたが、何百人何千人の所得を増やすことができませんでした。だから僕は失敗だと思っていたのです。
でも、たったひとりの相方の所得を増やすことができたので、相方のママの空腹を満たすことができました。
ふと、忘れていた出来事でしたが、こうやって振り返っているうちに、これが自分の活動の原点なのかもしれません。
結果という目標などは忘れないようにしますが、青年海外協力隊らしさって、失敗やいやなことをいかに楽しめるかが重要な気質だったり、継続力な気がしています。
焦りは禁物です。