細かすぎて伝わらない感動
先月、協力隊OVとオンラインMTGした時に、嬉しい出会いがありました。
初めましての方が、僕のYouTube動画をみてくださってたのです。ちなみにこちらの動画。
自分でどうやって活動を伝えるか悩んで、動画編集ソフトを買って里帰りのビデオを編集しました。YouTube動画です。
今の時代、口で説明するより、聞き手も動画で見たほうが伝わりいいですよね。
この動画の一部は相方のセラが撮影しています。セラは僕のカウンターパートで、アニーの夫です。
セラがカメラをまわしながら撮影中に、
「ユウスケ。このライトが設置されたこともアピールして!!」と、無言のジェスチャーで僕に伝えてきたのです。
そのため、僕はアドリブでライトのことを話すのですが、この動画をみた人で、ライトについて感想を述べてくれた人は、今までゼロだったのです。(動画5分20秒あたり)
動画をご覧になっていないかたにも簡単に説明すると、僕のいたウルピフ島は電気・ガス・水道がない離島です。その離島に、安全な水を飲めるように貯水槽の寄付をして、設置した様子を撮影しています。
その中で、自宅兼商店のハウスツアーをするのですが、各部屋に電気が設置されていることを、僕が説明する部分があります。
スペシャルなLEDがついている・・・なんて話ではなく、ただの豆電球がつくようになりました、って話だけなんです。
よくわからないですよね?!よくわからなくて当然です。
21世紀にもなって、家に電気がない場所になんて行くことないですよね?
同じ協力隊でも、この電気がつかないはありえないという方もいるので、本当、この感動って伝わらないんです。
嬉しい出会い
話は戻り、オンラインMTGの時に、僕の動画を見てくださった方は、
「この電気がつくくだり、すごく良かったです。このような活動を協力隊がしていることを、もっと多くの人に知ってもらいたいですよね!!」なんて言ってくださったのです。
いやー、こんなに伝わりづらい部分をよくぞ拾ってくれました!と本当に嬉しかったです。
忖度な説明とマニアックな説明
海外ボランティア経験・青年海外協力隊経験を話すときって、相当かみくだかないと受け取り側がパンクするんです。
自分が当たり前に生活した2年間って、一般の日本人には理解できないことなんですよね。
帰国して、自分も自分のまわりも青年海外協力隊の話聞かせてブームが終わると、かなり冷めて、僕は協力隊のことをあえて話さないようになりました。
伝えても面白くないなーと思うようになっていたからです。
変わった経験をした人、程度でまわりが触れるのに付き合ったところでどうなるんだ?みたいな気持ちになって。
でもそんな僕が、今回の出会いで気づかされたのは、相手がどう受け取ったかより、自分が伝えたいことを伝え続けることが大事だということです。
伝え続けるというのは自己満足の最たるものだと気づいちゃいました。
時間差はありますが、伝え続けると必ずそれに気づいてくれる人がいるからです。
妥協しながら伝えるエネルギーよりも、自分が本当に伝えたいことを伝え続けるって『生きててよかった』と思える瞬間の連続です。
100人から「いいね!」をもらうより、たった1人からの「いいね!」の後に、「一緒に〇〇しましょ!!」ってなることが最高のご褒美です。
これぞ、超自己満足。
パチンコ屋に行く人と海外ボランティアする人
海外ボランティアしていると、「すごいね」と言われることがあって。
昔は、「そんなことないですよー」なんて言いながら、自分の承認欲求パラメーターはあがっていました。
でも今は、「パチンコ屋に行くのも、海外ボランティアするのも動機は一緒ですよ。興奮するんですよ」と言っています。
僕もパチンコやってる時期があったからわかるんですけど、リーチがかかるとドキドキしますよね。海外ボランティアしていると、ドキドキがいたるところにあって。
そのいたるところにあるけども、見つけられる人と見つけられない人がいて、みたいな。
だから僕は、いつもドキドキしていたいので、ひとりで青年海外協力隊を勝手に続けているのだと思います。
自分の感動をもっと伝えていくチャレンジ
そうそう、僕が言いたい、マニアックな説明の部分ですが、やっぱり伝え続けることをやってみようと思います。
青年海外協力隊の中でも、離島や貧困層地域で生活した経験のある隊員でも伝わるかな?レベルの話であろうと、臆しないように伝えたいと思います。
僕の隊員時代の思い出話しをひとつ。
電気がない島で、夜飲み歩いていると、怪我をします。
僕は、ベロンベロンに酔っ払った状態(カバと呼ばれる麻酔液を飲んで)で、家に帰る途中思いっきりスネをコンクリートにぶつけました。
夜は真っ暗で、電灯なんてありません。
月明かりか、星が照らしてくれるだけです。
翌朝、怪我をセラが見て、「ようこそ、ウルピフ島へ。ユウスケも本当の俺等の家族だ」と笑いながら、セラも自分のスネを見せてくれました。
セラも昔、同じ場所で怪我をしたらしく、年ごろの酔っぱらいのほとんどが、その道を通るとスネを怪我するとのことでした。
なぜか、怪我をして友情が深まるという不思議な世界。
暗すぎて、足元が見えないんですよね。
懐中電灯つければいいじゃん、ってなるのですが、懐中電灯つけたら負けみたいな変なプライドが彼らにあって。(バカな大人だけですが)
※カバと呼ばれる麻酔液を飲むと、光に弱くなるのも理由のひとつです
電気がないと星が綺麗ですし、ある時には本当の暗闇、というのを何度も体験してきました。
でも、電気があることでウルピフ島の人達の生活水準が良くなっていきます。
何が良いのかわかりませんが、電気がある生活と無い生活の両方できたことは
ありがたい体験です。
PS 電気が家に着いたことで、セラは、
「夜、飲みに出るとき、電気があるから目立ってカミさんにバレやすくなって困ったよ・・・」とのことでした。