BPaaSはリフォームじゃない_vol.0065

BPaaS

BPaaSと業界では言葉だけが先行していますが、違和感があります。
BPaaSは、新しい仕組みを入れることではないと思い始めました。

過去の業務OSをしっかり壊しきれるかであり、「対面によるリードタイムの短縮」が鍵の1つでもあるのかと考えます。

BPOがリフォーム

BPOの業務改善って、100ある業務を80くらいまでは改善できます。
それは、BPO会社が有能だからではありません。
経理の外注化など、経理を外部に委託するプロセスにおいて、双方で気づきがあるからです。
つまり、社内で経理担当者が代わる場合でも業務改善はおのずと発生します。経理担当者は常日頃、日常業務に追われていて業務を改善するきっかけがなかったからです。また、経理は定例的な業務となっていて、ちょとくらいめんどくさくても「まいっか」と放置しやすいのも現状です。

そのため、100ある業務をBPOに委託すると80くらいまで改善できます。
これって、自宅のリフォームと似ていませんか?

風呂周りがかなり古く、シャワーの出も悪い。
リフォーム会社に相談すると、100万円の工事費込みでお風呂のユニットバスのようなセットをすすめられます。

これを依頼すれば、風呂場だけの簡易基礎工事をして新しいお風呂場が出来上がります。
これで快適なお風呂を楽しめることができるのです。

BPOってこれと似ています。
経理担当者の急な退職に伴い、人事・労務はそのままでいいから、経理部の業務だけ外部に委託したい。
一部分だけリフォームするには最適解です。

BPaaSは建て替え

BPOがリフォームだとすると、BPaaSは建て替えです。
古い箇所、壊れている箇所だけを補修するのではなく、すべてを取り壊して一から作り直すのです。

家でもそうですが、子ども家族と同居するときなど、リフォームか建て替えかを考えると思います。

会社は年数が経てば経つほど、資本や人材・取引先との信頼が蓄積されます。それと同時に、何かは古くなり新陳代謝をすることで、健全性を保っていきます。

特に、営業フロー・経理フロー・税務フローは、年数と共に固定されていきます。いわゆる仕組みと呼ばれるものです。
この仕組みがあるからこそ、企業は人が入れ替わってもある程度同じ品質を保ちサービスを提供することができます。
この営業フロー・経理フロー・税務フローをまとめて業務OSと呼びます。
(OSとは、オペレーションシステムの略称です)

BPaaSは過去の業務OSを取り壊して、新しい業務OSを再設計して実装することだと思います。

大事なことは取り壊し

この新しい業務OSを入れるためには、過去の業務OSを一度リセットする必要があります。初期化とも呼べます。

家で言うならば、取り壊しや解体とも言えるでしょう。
新しい家を建てるのであれば、しっかりと古い建物を取り壊して更地にする必要があります。
せっかく建て替えるのに、古い家の耐震構造のない基礎や柱をそのままつかうかたは少ないと思います。

ついつい新しい家を建てる時は、システムキッチンや太陽光によるオール電化などに目を奪われますが、この取り壊しがキーポイントだと僕は考えます。
システム開発などの失敗事例をみていても、取り壊し・リセット・バルスのようなことができていないまま、新しいシステムを導入するから、基礎がグラグラで突如として崩壊します。

ボトルネックの正体

新しい経理体制をするときに、最大のボトルネックは、過去の亡霊です。
亡霊というと語弊がありますが、過去の経理処理のことです。

「いままでこのように経理処理をしていましたから」
「わたしはこのように引き継ぎを受けています(10年以上の前のことですが)」

当たり前のようにこのような場面が8割発生します。
実は経営者の方も、この事実を知っているんですよね。ベテラン社員であればあるほど、過去のやり方に固執する。
新しいやり方が中々導入できない。
経営者もベテラン社員の発言をないがしろにできない。

きっと頭ではわかっていても感情が追いつかないのだと思います。
経理担当者であれば、電卓をつかって計算するより、ソフトで自動化したほうが良いことはわかっています。
でも、電卓で計算したいのです。そっちのほうが使い慣れているし、安心するし。

ヒントは感情の決着速度

BPOは基本フルリモートサポートです。
大きな特徴は、情報処理が速いことです。
それに対して、すべての関係者がその速度についていけるわけではありません。
過去の亡霊、過去の経理処理に囚われている人は、感情がおいつかないのです。時代と会社の変化に気持ちがおいつかないのです。

ここってすごく大事な気がしています。
共感できるか、見放すか、悩んでいる経営者は多いのではないでしょうか。

ぼくは寄り添うことを提案したいです。
寄り添うといっても特別なことをするのではなく、現場の声をしっかり聞いてあげることです。
気持ちを聞いてあげることにつきると思います。

人は、
「わたしの話を聞いてくれた」ということに非常に大きな満足感を得ることができ、信頼につながるからです。

この相手の話を聞きつつも、一歩前に前進するためには、傾聴と決断を同時進行で行うことです。
そのために出社するという役割を見直しても良いように思えてきました。

出社によるリードタイムの短縮

コロナによってリモートワークが増えました。経理のようなコーポレートは特にリモートワークとの相性が良いことがわかりました。
それと同時に、リモートワークの限界にも気づき始めました。

コミュニケーションがワンテンポ遅れることです。
判断などの相談であっても、上司などの返事を待つ間に微妙な時間が流れます。
また、新しい業務などを取り組んでいると感情が大きく揺れやすいです。

コロナが落ち着いたことで、コーポレートの出社義務が増えています。
週1のリモートワーク可能、などの求人が増えていることもそのあらわれです。

リモートワークと出社の違いは、リードタイムです。
チャットツールで質問した場合と、同じオフィスにて対面で質問した場合、返答スピードと感情の納得感は、出社に軍配が上がります。
この積み重ねが、過去の亡霊を切り離し、未来の新しい経理体制を築くのではないでしょうか。

BPOはリモートワークが主流です。
とても効率がよくコストも抑えることができています。
人集めも、地理的制限を受けず、全国・海外から募集することができます。
しかし、対応箇所やフェーズによっては対面を1つの機能として提供することで、お客様の経理体制が一気に改革されると思います。

BPO業界に数年いる当事者だからこそ、ここに行き着きました。
これからも、仮説検証を繰り返していきます。

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