写真は、JICAのインスタから拝借した、在外事務所であるJICAバヌアツの写真。
在外事務所は協力隊の活動を支える土台。私がやりたいのは、起業家の活動を支える土台です。
目次
- 在外事務所がバックアップするから、隊員が活躍できる
- 在外事務所とバックオフィス代行サービス
- プロボノと有料。それ以外について。
在外事務所がバックアップするから、隊員が活躍できる
派遣隊員が現地で何をしているか?ってことがピックアップされます。もちろん、主役はJICA海外協力隊ですから当然なことです。
でも今回は、そのJICA海外協力隊を影から支える在外事務所について書いていこうと思います。
私は、在外事務所で働いたこともありませんので、少しズレていることもあると思いますがご容赦ください。
在外事務所の一番の役割は、
「安全に隊員が生活をし、五体満足に日本に帰すこと」に尽きると思います。
当時隊員としてバヌアツに赴任した初日の企画調整員の指導が、
「安全に、帰国しましょうね。でかいことやらなくていいから。無理は禁物です」の一言です。
熱量が多い隊員には、少し肩透かしをくらい言葉ですが、後で効いてくるのです。隊員時代も、ずっとこの言葉が耳から離れなかったので、安全だけはお金と気を使いました。
そして、一番身にしみたのは任期満了後、自費でバヌアツに里帰りした時です。
自分で旅券をとり、首都での滞在ホテルの手配、マレクラ島へ行く国内線の手配、すべてを自分で行いました。
マレクラ島で当時、自分の庭で犬に噛まれたのです。幸い、ワクチンを打って渡航したので、特に問題はなかったのですが、狂犬病のリスクがありました。気が緩んだせいでしょう。
在外事務所は、安全な地域での住宅手配・派遣先職場への理解など、見えないサポートをしてくださっています。
政治状況や地域によって、安全地帯は刻一刻と変化します。
それらを在外事務所は考慮しながら隊員の住居を選定します。
そして、働きやすいよう、派遣先との業務調整や受け入れ体制の整備もします。
これって、当たり前のようになっちゃっていますが、この下地があるから隊員は派遣されるのです。もちろん下地があっても人間関係でトラブルは当然ながらありますし、プロジェクトもうまくいきません。
でも大事なことは、下地があるから起こることであって、下地がなければスタートにさえ着けないのです。
恥ずかしながら、隊員時代は気づくことができませんでした。帰国して民間企業でバックオフィスをすることで、見えないサポートに気づくことになりました。
ぜひ、影の立役者である在外事務所のことを忘れないでほしいと思います。
だからこそ、サポーターがいることを頼りに、現地で・現場で、思いっきり活動して欲しいと思います。
在外事務所とバックオフィス代行サービス
私はプロボノで、経理を中心とした協力隊出身者起業家のバックオフィス代行サービスを始めました。
このバックオフィス代行サービスの内容説明をするのですが、中々伝わらないなーと壁に当たっていました。
そんな時に、別な協力隊がらみの話をしていて、在外事務所の存在を強く感じることがありました。
在外事務所が入国や銀行関連など、様々な手続きをするから、隊員が活動に専念できるようになります。
私が起業家へ支援したいことも、これと一緒だと!と思ったのです。
起業家は、解決したい課題などがあって現場で取り組んでいます。現場に専念できる環境づくりを構築するのがバックオフィス代行サービスです。
起業家には、税務署への申告・銀行対応・行政申請など様々な手続きがつきまといます。
起業家した人の過半数は「事業に専念できるのが多くて4割くらい。6割は書類業務に追われてます。苦手なのに・・・」と気づきます。
そんな負担を軽減することで、事業に専念してもらいたいのです。
起業家には、その事業を待っている人にサービスを届けてもらいたいのです。
プロボノと有料。それ以外について。
次の問題ですが、経理代行サービスのプロボノ(無料)と有料について。
プロボノでやれば、利用してもらえるという考え方が間違っていることに気がつきました。
プロボノだから、有料だから、サービス利用者が現れると思っていたら大間違いでした。
「無料のサービスを利用するか、有料サービスを利用するか」のもっと手前に問題があったのです。
それは、起業家が、
「何が問題かに気がつけていない」ことにありました。
素晴らしい会計ソフトが出始めたことで、ご自身で会計ソフトを使いこなそうとします。とても素晴らしいことです。
私が知っている起業家で、経営者が会計ソフトを打っている人が数名います。
それと同時に、会計ソフトをレンタルしたけど、最初の3日間打って、あとは放置しているという起業家さんが二桁以上います。
会計ソフトを打っていないことは表層的な問題に過ぎません。
深層的な問題は、「毎月数字をつかった振り返りをしていない」ということです。
数字をつかった振り返りとは、PDCAサイクルです。
より具体的に言えば、客観的に自分を直視することです。
先に言いますが、私は自分のことを棚上げして言っています。
自分のことって客観視するのが難しいので、私は自分のことを客観視できてませんから。
その代わり、私を客観視できる人と定期的なMTGを通じて振り返りはしています。
起業して1,2年や創業5年未満というのは、安定前です。
色々な問題がちょこちょこ勃発しては火消しを繰り返します。
いつも忙しそうにみえて、実は火消しで終わってしまっていることも多々あります。本当はやりたいことがあるのに、そっちに時間とエネルギーを費やせていないのです。
この数字をつかって振り返ることを月1回くらいのペースですることで、
「現在地の確認。未来の方向の確認。今日から何を具体的に行うか」を考え、実行していくことができます。
このPDCAサイクルをまわすって、口で言うのは簡単ですが、案外習慣化するのってエネルギーいるんですよね。
私は、バックオフィス代行サービスを通じて、このPDCAサイクルを起業家と一緒に回したいのです。
自分を客観視するって決して楽ではありませんし、時には受け入れることも痛みが伴います。だからこそ、二人三脚で歩めたらいいなーと思います。
これは、協力隊時代、任国のカウンターパートと培ったことが礎になってい
ます。
私自身の課題はこのようなサービスをはじめていることに対して、協力隊出身者の起業家にどのようにアプローチしていくかです。アプローチとは、営業をかけることではなく、接点を持つ、お会いすることです。
お会いしてお困りやお悩みをごとを聞くことで、自分がサポートさせてもらえることの解像度があがるのではと。
焦らず、ボチボチ考えていきたいと思います。
このように言語化していくことで、自分のやりたいことを整理できるようになってきました。そして、もっと改良の余地があることも実感しています。
出会った人に、自分のサービス・やりたいことを一言でお伝えできることを目標に、これからも自分のやりたいことを発信し、整理していきます。
もし、あなたのバックオフィスを任せられる存在がいたら、
どんなことにもっと専念できますか?